僕らの人生ってとるに足らなさすぎて笑える
今日の日経でベテルギウスのことが書いてあった。
受験生の長女はもとより、とにかく毎日バタバタと家族それぞれが忙しいが、たまに休みの日にその日にあった新聞やTVネタで盛り上がるひと時がある。
今日はベテルギウスの寿命の話。
日本人には一番有名な星座の一つ、冬の空に堂々と輝くオリオン座の右肩の赤い一等星のことだ。
それが、もう「まもなく」死を迎えるらしい。
どの程度まもなくなのか、それは明日かもしれないし100万年後かもしれないらしい。
世紀の瞬間が見えるかもしれないとドキドキしもするが、100万年後と聞くと気が抜ける。
いや、ただそれは人間基準で捉えるからだ。
普通星の寿命は数十億年、100億年と言われる太陽で考えると100万年は、その寿命のわずか一万分の1、80年の寿命を持つ人間換算でいうと、わずか3日。
2015年を迎えられるかどうかの瀬戸際ということだ。
うん、それだと確かに本当にまもなくだ。
正確にはベテルギウスは太陽よりもはるかに重い星で、その分寿命もはるかに短く1000万年ぐらいで死ぬらしい。
相当短命だが、宇宙基準で言えばとにかくもうまもなくということのようだ。
そのベテルギウスは、太陽系から、光が860年もかけてたどり着く距離にいる。
まあ、これまたあまりに遠いというしかないが、これが宇宙だと全く異なる。
宇宙の広さは実に約930億光年、我々とベテルギウスの距離の1.5億倍もある。
僕らは一周4万kmの地球の表面に住んでるが、宇宙全体の距離から僕らとベテルギウスの距離比で考えると、わずか3cm!
もはや隣人どころか、ご臨終を枕元で見守らんばかりの近さではないか。
ちなみに、大きさも半端ない。
その半径は実に7億km、太陽から木星までの距離に匹敵する。
なにこれ。
目の前でお亡くなりになろうとしているベテルギウスさん、ちょっと大きすぎるでしょ。
もうすぐ2014年も終わる。
異動を経験したり、40歳になったりとそれなりに印象深い1年をしみじみ振り返ろうかとも思ってたけど、宇宙の営みを前に、僕らの1年はあまりにも小さい出来事すぎて、良くも悪くも冷める。
まあ悩み事もとるに足らないということか。
これからも悩んだら星空を見ることにしよう。