中学受験が何故そんなに大事なのかがわからない。 結局親が子育てに求めること。
子供たちの進路のことになると、妻とはいつも答えのない議論になる。
それもそのはず。
僕は結局大学までずっと公立、でも妻は中学から私立。
最近の「公立は悪い」という世の風潮に踊らされ、ずっと私立を歩んできた妻は、公立だといじめがきついとか、勉強のレベルが低いとか、いろんな子供がいて流されてしまうとか、ことさら公立に行くことのリスクばかりが気になる様子。
そりゃ、お金あったら三人とも私立行かせてもいいよ。
でもそんなに公立って悪いの?
知り合いでも立派な公立の先生たちいるやん。
公立上がりの人で立派な大学進学して立派に社会人なってる人たくさんいるやん。
私立やったらいじめがないってわけじゃないやん。
そもそも私立中学受験をさせることって、親子にとってどういう意味があるんだろう。
いつもその疑問にぶち当たってしまう。
中学受験をすればいい大学に入れるの?
中学受験をすればしっかり勉強させられるの?
いわゆる御三家のようなバリバリの進学校にいけば、それは名門大学への近道かもしれない。
でもそのために多感な子供時代に必死で勉強漬けにするの?
そして入ってからも6年間、勉強ばっかりするの?
そうじゃなくて子供にあった人間性を磨く私立にいかせるの?
なんでそこが子供に合ってると言い切れるの?
公立でいろんな境遇の子供達に揉まれて育つことの方が人間性を磨けないの?
わからない。
何が正解か、あるいは何が成功の方程式なのか。
結局親は子供にどうなって欲しいんだろう。
最終的に子供たちが立派で幸せな大人になって欲しいということ、これは親として疑いようがない。
でもその「立派で幸せな大人」って?
ここは意見が分かれるし、子供たちが正直どう思うかわからない。
でも取り敢えず僕ら夫婦での定義は、「ちゃんと仕事に就けて、独り立ちして結婚もできること。」
そうなのよ、ゴールは子供が立派な社会人になること。
そりゃ名門大学だったら、社会人のエントリーポイントとしては有利かもしれない。
でも巷であれだけビジネス本や自己啓発本が流行ってるように、どうも社会人に求められる資質は学歴だけじゃない。
以前就活支援をしてて、この子達は光るものがあるなと感じたことが三つある。
もちろんしっかりと自分で目標を立てて勉強していい大学に入ってる子も一つ目に上げられる。
でもあと二つはむしろどこの大学かよりは、何をしたかということ。
一つは海外留学したりして視野が広い子、もう一つは学生時代から例えばNPOや仕事を通じて大人を含め社会に揉まれてる子だった。
結局は、自分なりに考えて行動できてる子、そしてその経験の蓄積がある子なんだよなあ。
だから中高大と大人へのステップを上がる中で、どれだけ幅広い、そして子供たちの脳に刺激のある経験をさせてあげられるかなんだよなあ。
もちろん中学から私立受験もありだと思うけど、なんかそれに安易に乗っかるのは、単にあたかもそれが子育ての成功の近道かのように、その「安心感」という保険を買いたいだけのように思えてならない。
そのお金で、家族で大自然や世界を見に行ってもいいんじゃない?
ホームステイでもサマースクールでも農業体験でも子供の成長につながることはたくさんあるよ?
そういう投資の方が子供には意味があるような気もする。
いずれ数年後には親と一緒に行動しなくなる子供たちのことを思えば思うほど、小学生時代の貴重な時期に家族で多くの経験をさせたい。
私立中学の受験合格を目指すことはゴールでも近道でもない。
そう肝に命じた上で、親として子供にどのような最大限の投資がしてあげられるのかを考えて、そして労を惜しまず、残された時間を惜しんで毎週末頑張らないとな。
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