日本人ってまだまだ幸せに包まれてると感じる瞬間
朝自宅を出て最寄駅まで歩いていく。
今日はずいぶん暖かかったが、まだところどころ残雪がうず高く積まれている。
もう一週間以上もたつのに、さすが65cmの積雪を記録した相模原地方だけある。
良く見ると、雪は黒ずんで見える。
やっぱり特に車どおりが多いところほど汚れている。
ずいぶん排気ガスがきれいになった日本でも、目には見えないけど実はススが出てるんだなあと感じる。
まあ、PM2.5や排気ガスで街全体がくすんでいる途上国よりははるかに良い。
2010年まで駐在していたベトナムも、発展にあわせてどんどん車が増え、渋滞がひどいことになっていた。
特にベトナムはバイク王国で、車の合間を縫って我こそはと前に進もうとするから余計に混雑がひどい。
挙句の果てに逆送するバイクがあらわれるわ、歩道に乗り上げて飛ばすバイクがあらわれるわで、交通マナーはゼロに近い。
彼らがまき散らす排気ガスもまあひどいもんで、20分ほど歩いてると本当に気分が悪くなってくる。
かつて日本も歩んだ道だけど、こういう自分さえよければ、という気持ちと行動がますます公共財を悪化させてるんだと感じる。
かたや日本。
先週の大雪では、自分が出張でいなかったこともあり、ひとり妻が悪戦苦闘しながら雪かきをしていた。
しかも、スコップは当然売り切れなので、プラスチックのちりとりやごみ箱で。
でもそこは日本、普段はあまり接点のない人同士でもこういう時は自然に助け合うムードが起こる。
「手伝いましょうか」と近所の人がおもむろにやってくる。
きっと先週は日本のいたるところでそういった温かい協力が生まれていたんだろうと思う。
日本人だって普段は自分のことで精いっぱい。
でもちょっとしたきっかけでみんなのために、みんなと力を合わせて、という気持ちがむくむくと起こって、実際に行動できる人がまだまだたくさんいる。
そして、利己的な欲望に凝り固まった人には決して実感できない、他人のために尽くした時の何とも言えない爽快感、幸せを感じられる人たちもいっぱいいる。
そういう心を持ってる限り、まだまだ日本は幸せに包まれた国じゃないかなあ。
もちろんベトナムの人たちも東日本大震災の時は国民の多くがなけなしの金を我々に寄付してくれたあたたかい心の持ち主だけどね。
そこまでの大きな不幸への慈悲はのぞまなくても、日頃のプチいいこと、「一日プチ一善」ができたら、みんなもっとhappyな気分になれるね。