鈍く輝く現在地を認め合う喜び
何年ぶりかに銀行同期の会に参加した。
わずか4年足らずでやめてからもうすぐ14年、まあその仲間として呼ばれ続けること自体ありがたい。
今日集まった6人のうち、転職してしまったのが自分を含めて半分、所帯持ちは5人、そのうちあれだけいろんな子と付き合い別れしてきた奴が、今は子供が可愛くてしょうがないという。
いつの間にか家庭のこと、子供のこと、部下のこと、これまでにはなかった話題で盛り上がる時間が増えた気がする。
新人時代から初任店が同じで、同じ寮から毎日一緒に通って結婚式にも出た同期が、今は何万人を抱えるメガバンクの経営部門の中枢でバリバリ働いてるといった話も聞いた。もし自分が残り続けて頑張ってたらどうなってたんだろう、とあらぬ想像をしてみたり。
20年近くの月日を経て変わるものと変わらないものを垣間見ることのできる夜だった。
銀行の場合は、だいたい初任店で決まる。
その中で、関西出身同士、関西の支店からキャリアをスタートさせた僕らはどこか似通ってるところがある。
肩書き、年収、立場、スタート地点はほぼ同じだった僕らは20年近い時を経て少しずつそれぞれ違う人生を歩んでる。
それでも少し白髪や皺は増えたかもしれないけど、昔からの面影を残す同期たちは、僕を含めみんな毎日それぞれ悩んだり苦しんだりしながら一生懸命上司をやったり旦那をやったり父親したりしてるんだろう。
ひたすらボケとツッコミの笑いだらけの3時間、大した話は全くなかったけど、とにかく楽しい時間だった。
それぞれにそれぞれの人生があって喜びと苦しみがある。
それをそれぞれが正面に受け止めて前進していく姿をお互い確認できることがうれしい。
歳をとるにつれ、若さだけでは味わえない、スルメのような味わい深さを実感する今日この頃。