暑い夏の思い出の作り方は、昔の人に聞け。
今年から子供達の夏休みの過ごし方が変わってしまった。
一番上の娘は6年生、二番目は4年生、ともに夏期講習に通う。
特に6年生の娘は最終学年ということもあり、朝から弁当を持って塾に行く。
二番目は必ずしも毎日というわけではないし午後だけだけど、結局家では妻の指導のもと宿題やら自習やら。
姉と違ってやいやい言われないとついくつろいでしまうし、集中力が持たないので結局一日中ダラダラと勉強してるはめに。
当然子供達、特に下の子には、「全然遊んでない」と不満も募る。
昔はどうだっただろう。
もちろん宿題はあった。
自分は中学受験してないので単純には比べられないけど、自分が子供の頃は、毎日ラジオ体操があって体操しに行くというよりは今日遊ぶ友達を決めに行くような感じで、そのあと学校の開放プールに行ったりととにかく遊ぶことを考えていた。
それでも40日の長い夏休み、暇な日もいっぱいあって、つまらないと思うこともあった。
それだけに勉強ばかりの今の子供達を不憫に思うことも。
親が勉強させておいてそんなことを子供に打ち明けるわけにもいかないけど。
なのでせめて夏休み中、空いた時間には思いで作りをさせたい。
といっても自分がたくさん休めるわけでもないし、お盆以外は週末も塾があって一日中遊べるわけではない。
そこで考えたこと。
少々夜更かししてもいい。
どうせなら一家で夜行性になって夕方から遊びに行こう、ということだった。
思えば花火だって祭りだって夜が多い。
調べてみると動物園や水族館も、夏休みの土日は夜遅くまでナイトイベントをやってる。
これはいい、とさっそく祭りや動物園など行けるところを探して夜のイベントを増やした。
これが大当たりで、例えば昨日行った動物園、嫌になるような日中を避けられるばかりか、人はまばらで見放題、くつろぎ放題。
もともと夜行性の動物たち、昼間は大の字になって寝てる様子しか見えなかったカンガルーたちも元気に動き回ったり餌を食べたりしてる。
そして何より夕暮れから夜の涼しい風、虫の音が心を安らかにしてくれる。
「夏は夜」
これしか空で言えないのが悲しいところだけど、さすが清少納言が言うだけある。
猛暑日の続く日本の夏、思い切って夜出かけると、これまた違った思い出が作れるかも。
「夏は夜。
月のころはさらなり。
闇もなほ、蛍のおほく飛びちがひたる。
また、ただ一つ二つなど、ほのかにうち光りて行くもをかし。
雨などふるもをかし。」