将来のキャリアに悩む人へのうまい処方箋見つけた
昨日久しぶりに大学の同期と飲んだ。
お互い40になった子持ちのおっさん、自然と話は共通の話題になる。
大学時代、子育て、家族、、
なかでも僕らにとっての関心事は仕事。
あと20年か25年、家族を養いながらどういうキャリアを積めるか、というところだった。
パブリックセクターの僕と研究機関の彼、同じく転職組ということを除けば、これまで歩んできたキャリアも今の立場も全然違う。
でも、どんな機関や企業に勤めてたとしても確実な将来なんて見通せない不確実な現代で、自分たちが活きるキャリアは何なのか、というのを思い悩みながら日々仕事に励んでいる、というのは同じだった。
いつどんな立場になっても食いっぱぐれないキャリアをどう築くか、きっとリタイアを決めるまでの永遠の課題だ。
でも昨日話をしてて気づいたこともある。
1.キャリアはかけ算
誰が見ても立派なキャリアを持つ一番の近道は、誰にも負けないオンリーワンのキャリアを持つことだろう。
ただ、企業勤めにとって、オンリーワンどころか自分の経歴を差別化するのはなかなか難しい。
でもこう考えてみたい。
昨日飲んだその同期。
あるIT企業に勤めていたが、思うところあって留学、海洋環境の研究をアメリカでやって修士号をとった。
その後ある日本の研究機関に入って、海洋環境の研究を続けていたが、ある転機が訪れる。
震災後エネルギー問題が深刻になっている日本、いや今や世界中でエネルギー問題が重大な課題になってる。
そんな中あるプロジェクトの構想が浮かび上がる。
再生可能エネルギーを活用しつつ、家庭間でエネルギーを融通しあえるスマートエネルギーシステムの構築を研究するというもの。
そのプロジェクトメンバーの選考をどうするか、環境がわかってる、データ処理もできる、また海外のやりとりもあるので英語も必要。
俺やん?!
ということでそいつは選ばれた。
そう、イチローみたいに誰もが羨む一芸を持っていたらまだしも(イチローは一芸だけじゃないところがすごいけど)、僕ら一般人はそう差別化できるほどのずば抜けた能力があるわけではない。
でも、それぞれが歩んできたキャリアや学歴を細かく見て、掛け合わせて行けば、自分たちオリジナリティ溢れるキャリアが浮かび上がってくる。
キャリアをかけ算してみよう。
2.ストーリーがその人のキャリアをさらき鮮やかにする
でもそのかけ算のキャリア、見る人にもその凄さがわかってもらえないといけない。
仮に転職しようとした時のことを考えると、所属している組織や部署を時系列に並べただけではなんの味気もない、ただのつまらない奴に見えてしまう。
誰だって、一見つまらないキャリアだったとしても、日々一生懸命仕事に向き合い、壁に当たり悩み、そして乗り越えて新しいものを生み出して、としているはずなのに。
このドラマチックな、それこそ誰にも同じ経験をしたことがない、そのキャリアをうまく見せるにはどうしたらいいのか。
きっとそれにはストーリーしかない。
自分自身、淡々と仕事し、たとえ成果が上がったとしてもあまりそれを声高に言う方なので、正直得意じゃない。
でもキラキラ輝くキャリアを描こうと思うと、どんなものでもいいからマイプロジェクトXを語れるようにすることじゃないだろうか。
例えば僕の場合、、
銀行で法人営業してました、ではなくて、
アジア危機の煽りで倒産しそうになっていた中小企業を顧客に抱え、資金繰りだけでなく、その立て直しに必要な戦略やビジネスチャンスの拡大についても考慮し、また必要に応じてアドバイスし、生き残る道を一緒に見出せた。
とか、
世界に市場が開かれたばかりのミャンマーで、今後のビジネス環境の整備のため、また日系の進出につながるようなプロジェクトを、必ずしもルールが整備されていない中で、関係者と共同で具体化した経験、とか。
あまりに美しくいいすぎると現実離れしすぎるかもしれないけど、今言った二つは決して嘘ではない。
単なる所属部署の経験だけでない、そういったストーリーが見えれば、よりその人のキャリアか輝いて見える。
何より、俺なかなかやるやん?!
と自分の自信にもなる。
3.ネットワークとブランド
あとはこのキャリアをいかに正しく、つまり自分が期待するイメージとして、かつ多くの人に知ってもらえるか。
正直自分にとってはこのハードルが一番高い。
でも何も交流会等でどんどん人脈を増やさなくてもいい。
同僚、取引先、学生時代の同窓やその他別のコミュニティでのつながりなど、身近なところだけでもそれなりに人数はいる。
そういった人たちにストーリーを伝えていくことのが大事なのかも知れない。
そしてもう一つ大事なこと。
彼らのストーリーも聞き出す。
これまた自分の欠点だけど、なかなか人の顔と名前が覚えられない、そして今度はどんな仕事をしてるとか、家族がどうなったとか、そういうことをなかなか覚えられない。
だからこそストーリーとして覚える。
そうすることで彼らの人生やキャリア、強みや考えてることがより一層鮮やかに見えるだろう。
そう考えると、まだ20年、面白いこと、面白い人々に出会うチャンスがある。
心配し悩みながら過ごすのと、ワクワクしながら過ごすのでは、20年後の自分は大違いだろう。
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